Dr. stasia's music library

病棟はりつけDr.のCD備忘録

音楽

音楽を聴くことが「趣味」なんだと思う.

音楽を聴こう,と思って聴くわけではないけれど,車を運転するとき,歩いているとき,ひとりのとき,気づいたら音楽を聴くことは生活の一部になっていたのであろう.

父親は通勤に車を使っており,車中でクラシックを聴いて覚えたらしい.また写真を撮るのが趣味であった父は,67判のカメラと一緒に頻繁に母と私を車に乗せて,朝日や富士を撮りに車を走らせた.子供の頃は父親の運転する車で歌謡曲やらフォークソングやら,様々な曲を聴いた.

小学生の頃には,販売されるアルバムの主流はLPからCDへと移行した.中学1年生の頃に,初めて「レコード屋」で「CD」を買った.本と音楽にのめり込み,これらがあれば生きていけると思っていた時期があった.何度も同じCDを,すり切れることはないが,何度も聴いた.

購入したCDが数百枚を超えた頃には,本業のこと,生活環境の変化など,種々の要因により「ききこむ」ことが少なくなった.購入したCDのアーティスト名,アルバム名,何曲目が好きだったか,そんなことが容易に頭の中で整理できていた過去とは明らかに違う.これが「老化」なのだと思った.興味と意欲の低下かもしれない.はたまた音楽を聴くことは「惰性」あるいは「過去を取り戻そうとする行為」なのかもしれない.

これは私の備忘録である.聴いたこと,感じたこと,そのときの状況など,独りよがりに偏った思考を巡らせた軌跡を,何らかの形で残しておこうと思うのである.忙殺されたのか,記憶力が低下してきたのか,いずれにしろ私の中に生じたものの,奥底にしまわれてしまい,自ら引き出せなくなってしまう「データ」をここに残そう.