Helloween / Pink Bubbles Go Ape
中高一貫の男子校に通っていた頃，中学2年生の時隣の席に座っていたヤツがHelloweenが好きで，CDを貸してくれた．彼はブラスバンド部で後に部長となり，クラブ活動に区切りがつくと，「音楽がやりたい」と高校の時に転校していった．彼に借りたCDは「Best, Rest, Rare」だったと思う．
当時Guns'n Rosesに忙しかった私は，ふ〜んという感じで，借りたCDをそこそこにあまり聞かなかった．数カ月後に本腰を入れて，といっては変であるが聴いて興味をもった．その頃には少し音楽の幅が広がっていたからであろうか．その頃のHelloweenはMichael Kiskeを迎えて「Keeper Of The Seven Keys Part I&II」で人気を博し，次作「Pink Bubbles Go Ape」を発表したものの，当時のNOISE recordsとの契約のいざこざで係争中であり飼い殺し状態であった．ようやく日本盤が発売され，私は発売日に渋谷のDisk Unionの地下1階のHM/HRコーナーに買いに行った．
速くて，明るくて，伸びやかなMichael Kiskeの声に酔いしれた．なかでも一番好きなのは「Someone's Crying」であった．このアルバムを聴いて，人生初のライブを渋谷のNHKホールまで聴きに行った．2階席で決してステージには近くはなかったが，初めて聞くような大きい音に驚き，むちゃくちゃな英語で立ちっぱなしで一緒に歌い，その興奮は翌日まで醒めなかった．
たぶんまだ実家のタンスには，さんまを飲み込もうとする(?)女性のカバー・ジャケットをあしらった，CD購入特典のTシャツがしまってあるはずだ．
