Velcra / Between Force & Fate
毎日どのアルバムについて書こうかを考えている．
基本的には手持ちのCDはiTunesに取り込んで，iPodに入れてある．ライブラリにある曲を，聞きたいときに聞けるように．iPodは160GB．まだまだ容量に余裕はあるが，いかんせん頭にライブラリを整理しておけるだけの余裕がなくなっている．そしてiPodのスクロールホイールを回しながら，今日はどのアルバムにしようか，と考えるのである．
私はクルマに乗ることも好きなのだが，自分の車にあるステッカーが張ってある．それが「VELCRA」である．フィンランドのマイナーなバンドで，すでに活動を終了している．このバンドを知ったのは2006年ころであったろうか．CDショップのLoud Rockコーナーで，試聴盤としておいてあった．置いてあったものを端からから試聴してみて，「VELCRA / Between Force & Fate」に辿り着いた．近頃はHeavy Rockにおいても女性ヴォーカルも珍しくなくなったが．女性がシャウトを繰り返し，時にクリーントーンで歌い，その声が乗る音楽はヘヴィでデジタルテイストに富んだ，今までに聴いたことのない音にかなり驚いた．Industrial Metalというジャンルになるのであろう．もちろんそのCDを買って帰ったのであるが，初めて聴いたその時は，こんなに長く愛聴することになるとは思わなかった．購入当初の興味本位の気持ちは徐々に薄れ，しばらくすれば夢中になっていた．Jessi Freyのしなやかで，気持ちのよいシャウトとクリーンヴォイスの緩急，なによりその独特の曲調に夢中になった．
VELCRAのステッカーなど，もちろん既成品は販売されていない．アルバムジャケットのロゴを拡大コピーし，カッティングシートを切り抜いて作ったのである．ステッカーは風雨にさらされながらも，私の車に未だに貼り付き，そしてその車のステレオからもまたVELCRAが流れるのである．ベタであるがやめられない．そして未だステッカーを剥がす気にもならない．
